AIの説明を聞いても使えるようにならない人が多いのは、機能を知らないからではありません。「相手を何だと思って接すればいいか」が決まっていないからです。だからこの研修では、最初に一つだけ決めます。
AIは「異常に本を読んでいて、異常に仕事が速い。ただし記憶がなく、責任も取らない新人」です。
この一文を持っていると、あとで出てくる疑問のほとんどに、自分で答えが出せます。
なぜ毎回、前提を言わないといけないのか。記憶がないからです。昨日頼んだことも、あなたが誰かも、この会社が電話を受ける仕事だということも、言わなければ知りません。
なぜ、もっともらしい嘘を言うのか。責任を取らないからです。分からないときも「分かりません」とは言わず、それらしい文章を作ります。新人が知ったかぶりをするのと同じで、悪気はありません。ただし、悪気がなくても間違いは間違いです。
なぜ、出てきたものを必ず確かめるのか。新人の仕事は上司が見るからです。速くて読書量が多いから、下書きは任せられる。でもお客様に届く前には、必ず人が読む。ここは絶対に省きません。
逆に言えば、あなたが新人に頼むときにやっていることを、そのままやればいいのです。何のためか、材料は何か、どんな形で欲しいかを言う。出てきたものを読んで、違えばどこが違うか伝える。慣れてきたら、お手本を一つ渡す。これだけです。この会社で人に仕事を教えてきた人ほど、AIの使い方はうまい。
画面の見た目も、製品の名前も、これから何度も変わります。でもこの「新人の像」は変わりません。覚えるのはこれ一つで十分で、あとは慣れです。