株式会社MGAAIコラム
« 第22話 要約:資料・議事録を要点に一覧へ »

このコラムは、株式会社MGAの社内研修を、そのまま公開しています。

第23話幹読了5分

翻訳:外国語のメール・電話メモ

原文を残して訳させる。固有名詞は訳させない。

次の英文を日本語に訳してください。原文と訳を並べて、人名・社名・製品名は英語のまま残してください。「We would like to reschedule the delivery of the ACME units to next Tuesday. Please confirm with Mr. Tanaka.」
原文:We would like to reschedule the delivery of the ACME units to next Tuesday. Please confirm with Mr. Tanaka. 訳:ACME製品の納品を来週火曜に変更したいと考えています。Mr. Tanakaにご確認ください。
図23 固有名詞を訳させないと、「田中」「ACME社」⁠のような勝手な変換が防げる。

外国語のメールや、外国の方からの電話メモ。訳すのはAIの得意分野で、意味を取るだけなら、専門の翻訳ソフトより自然な日本語が出ます。

頼み方に2つ足します。一つ目、「原文と訳を並べて」。訳だけ受け取ると、あとで原文を見失い、確かめようがなくなる。並べておけば、気になる箇所を原文で見られます。

二つ目、「人名・社名・製品名は原語のまま」。AIは固有名詞も訳そうとします。Mr. Tanakaを「田中様」⁠にするのは無害でも、ACMEを「アクメ社」⁠と書き換えたり、似た名前の別会社にしたりする。固有名詞は、訳さない方が安全です。

訳の精度を確かめる方法が一つあります。訳された日本語を、もう一度その言語に訳し戻させる。戻した文が元の意味と合っていれば、訳は信用できます。合っていなければ、どこかで意味がずれています。「逆翻訳」⁠と呼びます。

「意味が取れれば十分」な場面と、「一字一句が大事」な場面を分けてください。前者はAIで済みます。後者(契約、クレームの正式な回答)⁠は、AIの訳を下書きにして、分かる人が見る。訳は形を整える仕事ですが、その中の事実と約束は人が持ちます。

3行まとめ

  1. 「原文と訳を並べて」「固有名詞は原語のまま」。
  2. 確かめ方は逆翻訳。戻して意味が合えば信用できる。
  3. 意味が取れればいい場面と、一字一句の場面を分ける。

今日やること1つ

英文のメールか案内を1つ(なければネット上の英文で可)、上の頼み方で訳させ、逆翻訳で確かめる。

« 第22話 要約:資料・議事録を要点に一覧へ »