「AIを使ってみたが、使えなかった」という人の話を聞くと、ほとんどが頼み方で説明がつきます。「いい感じに」「適当に」「メール書いて」。これで人に頼んだら、新人でも聞き返します。「誰宛ですか」「用件は何ですか」。
AIは、聞き返しません。最近は聞き返すこともありますが、期待しないでください。足りない情報があれば、勝手に埋めて進みます。相手が分からなければ「お客様各位」にする。用件が分からなければ、それらしい用件を作る。この「勝手に埋めた部分」が、そのまま送られたときの事故になります。
だから頼み方で結果が変わるのは、AIが気まぐれだからではありません。第2話の通り、あなたの文が前半で、AIが後半を当てるからです。前半に空欄があれば、後半はその空欄を埋めた続きになる。空欄をなくせば、埋める余地がなくなる。
体で覚えるには、同じ頼み事を3通りで頼んで、答えを並べるのが一番早い。「案内文を書いて」「取引先向けの夏期休暇の案内文を書いて」「取引先向け、8月13日から16日まで休業、緊急は夜間窓口へ、200字、件名も」。3つ目だけが、そのまま使えます。
次の第9話で、空欄をなくすための型を渡します。型は3つの箱で、慣れれば頭の中で組めます。